注文住宅に和室を設けるメリット・デメリットについて解説!
注文住宅に和室は設けた方がよいのか、洋室のみでもよいのか、悩む方も多いかと思います。和室があれば、ほっとしたひと時をすごせる反面、メンテナンスに時間や、お金がかかるのが気になるという意見もあるでしょう。今回は和室を設けるメリット、デメリットについて紹介していきます。
もくじ
注文住宅に和室を設けるメリット
注文住宅を建てるときに、和室は欲しいけれど本当に必要か、どうやって活用するのかと、悩む方も多いでしょう。和室のメリットと、活用方法について紹介していきます。
客間として使用する
お客様の多い家は、和室があると便利でしょう。和室は、来客用の部屋として使用するのに適しています。生活スペースから区切られた和室に、お客様を通せば歓談もしやすく、リラックスしてもらえるでしょう。畳は、床に直接布団を敷いても体が痛くなりにくいので、布団を敷くことで、急な来客にも対応が可能です。
子どものお世話・遊び場のスペース
小さな子どもがいる場合は、和室があると便利です。赤ちゃんのおむつ替えや、お昼寝もクッション性がある畳の上では安心して行えるでしょう。ハイハイの時期や、歩きはじめの転倒が多い時期でも、畳はやわらかいので怪我をしにくいです。また、和室はほかの部屋に比べて、家具が少ない傾向があるので、家具の角に頭や体をぶつける心配も少なく、自由に遊びまわれます。
家事室としての役割も
和室があると、家事室としての役割も果たせます。家事室とは、リラックスする空間と家事をする空間を分けるために、設けられる部屋のことをさします。リビングはきれいな状態のままで洗濯物を畳む、アイロンがけをするなどの作業でき、集中して効率よく家事をこなすことができます。
畳の効果
畳の材料であるイ草(いぐさ)には、調湿機能があります。イ草は湿気を吸収し、乾燥をすると湿気を放出する性質があります。二酸化炭素や、人体に有害なホルムアルデヒドなども吸収してくれるので、天然の空気清浄機能があると言えます。イ草の香りを嗅ぐと、くつろいだ気分になったことのある方も多いのではないでしょうか。
その理由はイ草の香りに含まれる「フィトンチッド」です。「フィトンチッド」は森林浴の時に感じられる香りと言われています。イ草の香りを嗅ぐとリラックスでき精神が安定します。
収納量の確保
和室に設けられる押し入れは、クローゼットより奥行があり大容量です。クローゼットには収納しづらい、羽毛布団や、季節の飾りの収納に押し入れは役立ちます。
注文住宅に和室を設けるデメリット
和室を設けると、どんなデメリットがあるのか気になる方も多いでしょう。和室を設けるデメリットについて紹介します。
メンテナンスにお金、手間がかかる
畳は、畳表と呼ばれるイ草で作成されたゴザ部分と、畳床と呼ばれる畳の土台部分で構成されています。畳は裏返し、表替えというメンテナンスをすることで、長くきれいに使用することが可能です。畳のゴザ部分は、裏表使えるようになっているのは知っていたでしょうか。
使用をしていて、畳の汚れが目立ってきた場合は畳床よりゴザの部分をはがし、裏返してまだ使用していない面を上に向けて張り直しをします。これが裏返しと呼ばれる作業です。裏返しの費用は3,000円~4,000円程度と言われています。表替えは畳のゴザ部分の畳表を新しいものに張替えることです。費用は5,000円~2万円程度と言われています。3~4年ごとに裏返し、6~7年おきに表替えを行うのが目安です。
畳を踏んだ時に沈んだり、ふわふわとしてきたりしたら畳の交換時です。畳の寿命は一般的に10年~20年で、丁寧にメンテナンスすればより長持ちする場合もあります。交換費用は、1枚8,000円~2万円程度です。畳には定期的なメンテナンスが必要です。
掃除のしづらさ
畳は飲み物をこぼしてしまったり、食べ物をこぼしてしまったりすると、掃除が大変というのもデメリットです。液体がしみ込んだり、食べかすや汚れが入りこんだりすると、シミや汚れの原因になります。万が一こぼしてしまった場合は、汚れを落としきるまで、しっかりとふき取りましょう。
置ける家具に制限がある
畳は、家具の跡が付きやすいです。ソファやタンスなど脚があり、重さのある家具を和室に設置すると畳に跡が付いてしまいます。和室に跡のつきやすい家具は、設置しない方がよいでしょう。どうしても設置したい家具がある場合は、凹み防止グッズを使用して家具を設置するとよいです。
和室を作る際に意識するべきポイント
注文住宅で和室を作る際に意識するべきポイントと、家族や同居人の間で話し合うべきポイントについて紹介します。
他の部屋と調和はとれているか
和室は置ける家具が限られるため、ほかの部屋との調和をとることが難しいです。和室があることで、家のテイストを乱すことがないかよく確認しましょう。もし和室によって、家の調和が崩れてしまうので、あればモダンな雰囲気になる正方形の半畳畳もおすすめです。カラーバリエーションが豊富なため、自分の家のテイストとあったものを選ぶことができるでしょう。
本当に必要かどうか
和室を設けるとフローリングの面積が減り、ほかの部屋が狭くなります。ほかの部屋の広さの確保と、和室の設置どちらが重要であるか、優先順位を決めて家族で話し合いましょう。もし和室のスペースを確保するのが難しい場合は、リビングの一部に畳のスペースを設けるのも有効な方法です。小上がりを設置したり、フローリングの上に置き畳をしたりすることで、畳を設置できます。本当に和室が必要か、使う頻度が高いか、将来を見据えてよく確認をしましょう。
まとめ
注文住宅に和室を設置するメリット、デメリットについて紹介しました。和室があれば客間として使用したり、子どもの世話がしやすかったり、集中して家事を行うことができます。畳の材料であるイ草には調湿機能があったり、香りにリラックス効果があったりと、和室の設置にはメリットが多くありました。しかし、メンテナンスに手間とお金がかかる、掃除がしづらい、置ける家具に制限があるなどのデメリットもあります。和室を設置するときは、ほかの部屋の調和がとれているか、本当に必要かどうか確認することも大切なポイントです。メリットの多い和室の設置、デメリットも確認したうえでぜひ検討してみましょう。