注文住宅にスキップフロアを取り入れるメリット・デメリットについて解説!
せっかく注文住宅で家を建てるなら、普通の家にはないような遊び心やこだわりの空間のある家にしたいと誰もが思うもの。今回は、そんな方に向けて注文住宅にスキップフロアを取り入れるメリット・デメリットを取り上げます。スキップフロアをうまく活用すればオシャレで快適な家になるので、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
もくじ
そもそも「スキップフロア」とは?
はじめに「スキップフロア」がどんなものかご紹介します。端的にいえば、スキップフロアは同じ空間の中にいくつか異なる高さのフロアが共存している間取りのことを指します。階段の途中にちょっとしたスペースを設けるなどして、1階と2階の間に中2階の役割を担うフロアを作るのがその一例です。スキップフロアのある間取りは建て売りの住宅にはなかなか見られないもので、注文住宅ならではの間取りだといえるでしょう。スキップフロアは空間を有効活用できるだけでなく、インパクトや個性を演出できる点も魅力的です。
注文住宅にスキップフロアを取り入れるメリット
それでは、次に注文住宅にスキップフロアを取り入れるメリットをご紹介します。スキップフロアはただ個性を演出するためのものではなく、実用的なメリットもあるのです。
空間を有効活用できる
先に少しふれたように、スキップフロアには空間を有効活用できるというメリットがあります。フロアが増えることで、実質家の中の床の面積も増えることになります。これにより収納用品を置くスペースができたり、ゲームや音楽などの趣味に使うスペースができたりと、本来空いていたはずの空間を有効活用できるのです。もちろん、スキップフロアは仕事スペースとして活用するなど、工夫次第で何種類もの楽しみ方ができます。
開放的な空間になる
スキップフロアのある間取りでは、部屋同士がドアや壁で区切られるわけではなく段差で区切られるのみになるので、より開放的な空間が実現できます。空気の循環もよくなるほか、自分のいる場所によって見える景色が異なるので、飽きの来ないデザインの家づくりに近づきます。
注文住宅にスキップフロアを取り入れるデメリット
メリットの目立つスキップフロアですが、取り入れるにあたりデメリットもいくつか存在します。続いては、スキップフロアの代表的なデメリットを見ていきましょう。
設計や建築が難しい
スキップフロアは設計や建築が難しいので、対応してくれるメーカーや工務店は限られるでしょう。設計士にも家を施工する職人にもスキルが求められるので、注文住宅の検討をしているメーカーや工務店にスキップフロアの施工事例があれば、資料などを見せてもらえるとよいでしょう。
バリアフリーな家ではなくなる
スキップフロアを取り入れると、必然的に段差の多い間取りになる傾向があります。バリアフリーな家ではなくなることが多いでしょう。高齢者や小さなお子さんにとっては危険なことも多いので、長きにわたってそのスキップフロアをうまく活用できるのかよく吟味する必要があります。デザイン性ばかりに気を取られ独特なスキップフロアにした結果、安全性が損なわれることもあるので注意してください。
冷暖房が効きづらい
スキップフロアは開放的な空間になるため空気がこもらない快適さがありますが、裏を返せばその分空調効率が落ちるので冷暖房が効きづらくなるデメリットがあります。春や秋などの過ごしやすい気温の季節は快適ですが、夏や冬になるといつまで経っても部屋が冷えない/暖まらないという状態になる可能性もあります。季節によって過ごす部屋を変えるなどして、冷暖房費を抑える工夫も必要になってくるでしょう。
スキップフロア設計時のチェックポイント
メリットもあれば、気を付けるべきデメリットも多く扱いの難しいスキップフロア。最後にスキップフロアをうまく活用するために、設計時に注目すべきチェックポイントを解説したいと思います。
高気密・高断熱住宅にする
高気密・高断熱住宅にすれば夏は暑い空気が入りづらく、冬は冷たい空気が入りづらくなります。そのため、冷暖房が効きづらいというスキップフロアのデメリットを抑えやすくなるでしょう。とはいえ、高気密・高断熱に頼りきるには限界があるので注意しましょう。
どんな目的でスキップフロアを設けるのか考える
ただ単にデザイン性を追求してスキップフロアを設けたのでは、あとになって後悔してしまうリスクが高まります。事前にどんな目的で設けるのかを明確にし「家事や移動の導線が複雑になった」「スキップフロアがあることで近くのスペースが狭く感じるようになった」などの後悔をしないように心がけましょう。もちろん、同居人が高齢になった際なども有効活用できるかも合わせて考えておきたいポイントです。
まとめ
本記事では、スキップフロアを有効活用すればさまざまなメリットを受けられることを解説しました。収納を置くことでリビングや寝室を広く使ったり、集中したいときの作業スペースとして使ったりなど、スキップフロアの活用には多くの可能性があります。一方で注文住宅の計画中に忘れがちなのは、住んでみてからの快適さや費用、長期的な視点です。必ずしも、スキップフロアがあるからといって生活が豊かになるわけではありません。自分の理想の住まいにスキップフロアが必要なのか、必要であれば、どんな作りにすれば快適さを最大化できるのか、事前によく吟味しながら考えてみてくださいね。